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参加するには

『自慢の和牛を全国区に』

脂の乗った厚切りのナイタイ和牛の切り身

かみしほろの人紹介

片原商店 
嘉藤 統括部長

大正13年創業の「片原商店」。
地元のスーパーとして愛され、現在の店舗「Aコープ上士幌店ルピナ」が開業して20周年を迎える。
ベーカリーショップ「トカトカ」の出店や精肉加工施設の開設など、上士幌町の食を支える事業所。

片原商店 嘉藤 統括部長の写真

地域全体の人に喜んでもらうために、僕ができること。

嘉藤さん 僕は今、町のスーパーで働いています。この小さな町ですから、町民のほとんど全てがお客さん。だから、うちのお客さんに喜んでもらうということは、町にとってなにかすることなんじゃないかなと思っていま す。
昔、街の入り口にコンビニがあったのですが、ある時店主の事情で閉店に。小さい頃から町の中で唯一夜もずっと明かりがついているところだったので、寂しいなと思うようになりました。

嘉藤さん 会社の中でも「町の入口に明かりがついてないのってどうにかしたいね」と話をするように。でも、町にすでにあるお店と競合するようなお店は出せません。 「上士幌にないもの?パン屋かな?」「パン屋できる人が見つかったらパン屋を作ろう」と話しているうちに、みんなで真剣にパン職人さんを探し始めるようになり、店長になってくれる職人さんに出会えました。 その場所は「トカトカ」というパン屋に生まれ変わって、町の入り口でみんなを出迎えてくれました。

嘉藤さん 「トカトカ」はとても好評だったので今年オープンした道の駅に移転してしまい、町の入り口の明かりはまたどうしようかなって思ってるんですが、地元の人にも美味しいパンを食べて喜んでもらえてるし、 観光の方にも上士幌町の地元食材のパンを楽しんでもらえるんで、よかったかなと思っています。みんなが喜んでくれて、町がちょっとよくなると僕も嬉しいです。

トカトカの外観

町の人に頼ってもらえることが幸せ

嘉藤さん 実はこの仕事、あんまり好きじゃなかったんです・・・。
高校を中退したとき、バイトの求人が今働いているスーパーしか出ていなかったので、そこでバイトをしはじめました。3ヶ月ぐらいで仕事をやめてそのお金で遊ぼうと思っていました。 だけど、「人手が足りないからあと1ヶ月続けて」と言われて続けて、1年経って、3年経って。
最初はうまくいかなかったんですが、お客さんも含めて年上の人とばかり話さなければならないので、無理して胸を張って堂々と話すようにしていたら、段々と目上の人達と話もできるようになりました。

嘉藤さん 話ができるようになると、色々と任されるようになってきました。自分を頼ってくれる人がいる、信頼してもらっているということがすごく嬉しくなってきて、今はこの町の人に頼ってもらえるこの仕事が本当に楽しいです。
そして、お店や僕を信頼してくれるうちのお客さんの期待に応えたいなと思うと、スーパーだけじゃなくて、地域全体に何かしたいなと思うようになりました。

スーパーで話をする嘉藤さん

11年前から力を入れる
『十勝ナイタイ和牛』プロジェクト

嘉藤さん 11年前からずっと力を入れているのが「十勝ナイタイ和牛」というブランド和牛の販売です。
北海道ってあんまり牛肉を食べないんですよ。昔は牛といえば、畑を耕すための牛や乳牛ばかりでした。肉牛として育てられていないので、肉も硬いし臭いもあってあまり美味しくなかったので、家で牛肉を食べるという文化が発展しなかったんです。
そんな中で、地元の農家さん・JAと一緒に牛肉、しかも高級な黒毛和牛をブランド化して売ろうということになってすごく苦労しました。

嘉藤さん 赤字覚悟で事業をスタートしましたが、最初の2~3年は本当に売れませんでした。
色々と試行錯誤して、ようやくハンバーグにたどり着きました。お求めやすい価格で、馴染みの形になったことで徐々に広がっていき、今では十勝ナイタイ和牛が食卓に並ぶのもめずらしくありません。 毎月、町民の方向けに切り落としのお肉をできるだけ安く提供する日があるんですが、その日はすき焼きを食べるのが楽しみというお客さんからの声を聞いたりできるようになってとても嬉しいです。

札幌のイベントに出展を重ねたり、ふるさと納税の返礼品にも入れてもらえて、知名度も徐々に上がり、全国にも届けられるようになりました。

ナイタイ和牛で作った肉汁溢れるハンバーグ

『十勝ナイタイ和牛』を
もっと多くの方に味わってもらうために

嘉藤さん 今、特に悩んでいるのがその「十勝ナイタイ和牛」です。味は有名なブランド牛とも互角なくらい美味しい和牛だと自信をもっておすすめできます。 上士幌町で育った和牛はA4ランク以上でないと十勝ナイタイ和牛と名乗れません。だから、年間150頭と生産数は限られますが、どれも抜群に美味しいんです。

嘉藤さん 味には絶対の自信があるんですが、問題は知名度です。ネット通販だとどうしても有名ブランド牛に負けてしまうんです。 もも肉などの比較的安価な部位は、ハンバーグにするとよく売れるのですが、問題はサーロインやリブロースなどの高級な部位です。こうした高級部位が高く売れないと利益を出すのは厳しいのですが、ふるさと納税などでもなかなか有名ブランド牛の市場に割って入ることができていません。

嘉藤さん 牛を育てる肥育農家さんは一生懸命いいお肉を作っているんです。売上は増えてきているのですが、ブランド力がないため利益がそんなに出ていない現状があります。一生懸命牛を育てている農家さんに十分な利益を還元できていないことが苦しいし、高く売ることができていないことが悔しいです。
だから、今年からネット通販もはじめました。有名なレストランなどにも納入したいと思っています。
海外でも和牛の評価が高まっているというので、高く買ってくださる海外の販路も開拓したい。
長く愛していただくために自分たちで高く売れる方法を見つけたいと考えているんです。

ナイタイ和牛の塊をスライスする様子

地元自慢の美味しいお肉を、もっと多くのお客様に届けたい。そして、一生懸命に牛を育てている地域の農家さんに利益を還元していきたい。そんな嘉藤さんを中心とするプロジェクトチームの新たなチャレンジを、共感・サポートしてくださる方のご応募を心からお待ちしております!

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