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『十勝の風の中を走れる
自転車屋さんの開業支援』

紅葉した木々の中に赤い橋がかかった十勝の雄大な景色

かみしほろの人紹介

上士幌町
 地域おこし協力隊
 鈴木宏

平成30年に地域おこし協力隊として上士幌町に着任。観光分野を担当。
前職のアウトドアガイドの経験を活かし、イベントの企画・運営やレンタサイクル事業の管理を行う。
今年度で3年の任期を終えるため、今後は町内の自転車店を事業継承を行いながら、
上士幌町を楽しめるアクティビティの開発を行う予定。

上士幌町 地域おこし協力隊 鈴木さんの写真

自転車がある
町の風景を、
守っていきたい

鈴木さん 上士幌町には今2軒の自転車屋さんがあるのですが、どちらも後継者がいなく、町から自転車屋が無くなると、町のみなさんがとても困ってしまいます。 休みの日に道を見ていると、自転車で家族が出かける風景を見かけます。この町からそんな景色が消えてしまうのではないかと考えてしまいます。 だから、その後を継ごうと思っています。
私は今、地域おこし協力隊で町の観光事業のお手伝いをしているのですが、今年度で3年の任期が終了します。 その後も上士幌町に住みたいと思っています。この町の人たちはとても親切で、ここに移り住んでから本当に温かく受け入れてもらえました。 何かみなさんの役に立つことを仕事にできたらいいなと思っていたときにお話を伺ったのが自転車屋さんでした。

スポーツバイクと鈴木さん

大好きな自然の中での
アクティビティを
味わってほしい

鈴木さん 上士幌町に来る前は、スキーガイドやパトロール、ラフティングガイドをしており、もともと自然の中でのアクティビティが大好きで、その楽しさをたくさんの方に伝えるお仕事をしていたんです。
以前勤務していたスキー場では、過去に重大な雪崩死亡事故が発生して完全立入禁止区域となっていた山岳区域の安全管理を徹底的に整備し、 新雪を楽しむすべての滑走者の自由と楽しみ、そして安全を願う開放プロジェクトに参加し、いろいろな体験、その土地でしかできないことを作り出すことに一生懸命やってきました。 私自身が、そういった自然の中でのアクティビティが大好きで、それを皆さまに味わってほしいと思います。

鈴木さん 上士幌町の好きなところは、50年近く続く気球の大会もあったり、町のみなさんがアウトドアアクティビティにとても寛大なことです。 気球の大会は畑の収穫が終わった時期に開催します。そのとき、農家のみなさんが畑に不時着することを許可してくれますし、町のみなさんも楽しみにしていて、毎年開催される夏、冬の熱気球イベントで町全体が盛り上がります。
だから、この町の自然を楽しんでもらえるアクティビティとして、新たなサイクリングアドベンチャーツアーを実現したいと思っています。

町の人の生活の役に立つことと、町外の人にも私の大好きな上士幌町の自然を体験してもらえることの両方ができる自転車屋さんを目指したいと思います。

自転車屋さんの店内で談笑する店主と鈴木さん

十勝の景色の中に
入る体験

鈴木さん 上士幌町は十勝らしい豊かな自然の風景が広がる町です。この町の空気や自然を一番感じてもらうには、自転車での体験が一番です。自転車は、自分のペースでいつでも止まれます。 いい景色が見えるところ、きもちいい風が吹くところで立ち止まって十勝の雄大な自然を感じてほしいのです。 走ったあとの心地よい疲労感や達成感は日常の生活では味わえません。 特におすすめなのは、三国峠からぬかびら源泉郷に抜けるおよそ30kmの下り坂です。そこを抜けて足湯や温泉に浸かると、達成感を味わいながら至福の時間がすごせます。

やっぱり、自然の中は楽しいです。旅でも、見るだけじゃなくて体験することが一番の思い出になるんじゃないかと思います。 風景を見るのではなく、風景の中に自分が入ることができるのが、上士幌町で自転車に乗る一番の醍醐味だと思います。

会話を楽しむ鈴木さんともう一人の店主

上士幌町の自然を感じる体験を、多くの方に

鈴木さん でも、長い距離や坂道の多い道路を走るのは結構大変。体力的に難しい方には電動アシスト自転車がおすすめです。 ちょっと体力に自信がない方も含めて、誰もが上士幌町の自然を感じられる。そんな体験をお手伝いしたいと思っています。

電動アシスト自転車があれば、ナイタイ高原牧場までの坂も苦もなく登ることができます。 あそこから見下ろす眺めは、どこまでも草原が広がるまさに十勝らしい景色なので、ぜひ自転車で訪れてみていただきたいです。

両脇に緑が広がる十勝の道

サイクリングツアー事業の収益化

鈴木さん 町内の2軒の自転車屋さんから事業を承継させていただくというお話を進めているのですが、両店の店主ともに、「元気なうちは現役を続けたい」とおっしゃっています。 また、私自身も自転車の扱いの勉強や、資格取得が必要です。そうすると、人口約5000人のこの町で、自転車屋がもう一人増えることになるので、その分収益をあげないといけない状況です。

町内向けの需要はもうさほど伸ばせないため、レンタサイクルやサイクリングツアー事業での観光客の方向けの需要を増やすことを目標にしています。
私は、長く体験アクティビティのガイドをしていたので、サイクリングツアーのコースを案内したり、企画を作ったりするのは得意です。 自転車そのものはまだ扱いなれていないので、自転車店の店主のお2人に指導いただきながら、新たな自転車産業、文化を作っていきたいと思っています。

サイクリングをする鈴木さん

小さく始めて
大きく育てたい

鈴木さん 新たにサイクリングツアーの会社を起業する予定です。
自転車の整備、コースづくりなどの最低限のものは一通り揃いそうなのですが、初めて会社を作るので、どうやってビジネスを立ち上げたらよいかわからないことがたくさんあります。 このプロジェクトを通じて新規事業立ち上げの経験が豊富な方にご指導をいただければと思っています。

最初は数台の自転車で小さく始めながら、徐々に拡大していければと思っていますが、自分なりにやってみてもそれが正しいかどうかわからない状況です。 ご指導をいただければ大変ありがたいです。

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