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参加するには

職業「農家」、趣味「家庭菜園」
兄弟で作るとことん美味しい野菜のファンコミュニティづくり 

かみしほろの人紹介

須田農場
須田 侑希(兄) 和雅(弟)

十勝でも珍しい兄弟農家の須田農場。
町でも須田農場の野菜はとっても美味しいと評判です。ミニトマトは水に沈むくらいぎっしり詰まっています。 美味しさの理由は、科学的な農業理論を取り入れた研究する農業です。 小さなころから畑で遊んで育った二人が農業にのめり込んだのは、農業高校に進学してから。 今まで畑の中で感覚的に知っていたことが、学校で学んだ農業理論の中で体系化されていると知ってから、 仮説を立てて検証しする科学的な農業にのめり込んでいきました。 今、2人のその研究の情熱はとことん美味しい野菜をつくることに向かっています。 そして、自慢の野菜を食べてくれる人ともっと仲良くなりたい。
土の中のことは、まだまだわからないことだらけという須田兄弟。 今日も究極に美味しい野菜を作るために、新しい農業技法にチャレンジし続けます。

片原商店 嘉藤 統括部長の写真

水に沈むミニトマト

和雅さん うちのミニトマトは水に沈むんですよ。糖分が高いからなんです。食べるとものすごく甘いですよ。 トマトはもともと南米の高原発祥の植物です。調べてみると、そこは岩地が多い土地みたいなので、 その環境に近いような育て方を研究してみたら、水に沈むくらい甘い中身がぎっしり詰まった実がなりました。 その植物がどんなところで生まれたのか、どんな個性を持っているのかを理解して農家が環境を整えれば、 農作物はもっと美味しくなるんです。 僕らはいろいろな色の品種のミニトマトを作っているのですが、 きちんとトマト自体の個性を理解して育てると、 目隠しして食べてもどれがどの品種かはっきりわかるくらいにもともと持っている個性が出る味になります。

トカトカの外観

侑希さん 土の中って、わかっていることのほうが少ないんです。例えば、土壌の酸性値や成分の含有量など計測できるものもあるのですが、数値上同じ土地でも作物の出来には差がでます。まだ計測できていない成分が存在していたり、植物の個体によっても土からの栄養を吸い上げる力が異なるので、同じような土地で作ったからといって同じようにはできません。そういう未知のものがあることが、もっと農作物を美味しくできる可能性になるのだと思っています。

和雅さん 農業にはまだ満点が見つかっていません。それを探せることが嬉しくて、どこまで野菜を美味しくできるのかというのが楽しいから、兄ちゃんとお父さんと3人で研究し続けています。

スーパーで話をする嘉藤さん

十勝でも珍しい兄弟農家

侑希さん 十勝では兄弟で農業やっている家って珍しいんです、長男だけが継ぐことが多いです。でも、うちは弟も一緒にやっていて、身近に仕事の話ができる相手がいて良かったなと思っています。

和雅さん 兄ちゃんは、家の跡継ぎとして農業高校に進学していたんですが、僕もなんとなく農業高校に進学しました。そのときは、実家を継ごうというつもりもそんなに強くなくて、むしろ農業以外にも就職できる農業高校ということで学校を選びました。でも、やっているうちに農業が楽しくなってきてしまったんです。 農業を仕事にしたい、でも家を継ぐのはお兄ちゃんだからと思っていたのですが、両親が兄弟で一緒にやればと言って背中を押してくれました。 
親戚や農協の人たちも心配してくれました。一家で二人が農業で食べていくということは、一人あたりの畑の面積が減ることになります。だから、もっと高く売れる作物を増やさないといけないとアドバイスをしてくれました。
兄ちゃんは、僕が農業をやるということをとても喜んでくれて、高く売れる野菜のことをもっと勉強しようと、農業大学校を卒業した後に、さらに花・野菜技術センターに研修に行って、ミニトマトとか今までやったことのない作物の作り方を学んできてくれました。

侑希さん 別に、反対する理由はなかったしね。弟とは仲がよかったから一緒にやれるのが嬉しかったし。でも、学校と研修で学んだことが今の仕事でとても役に立っています。
僕たちは小さい頃から親の畑についていってそこで遊んで、大きくなってからは家の農業の手伝いをしてきたから、なんとなく、どんな作物には何をしないといけないのか感覚的に知っていたんです。
でも、学校で農業理論に出会って、今まで感覚的に知っていたことが全部理屈でつながった感じがしたんです。そうすると、何をしたらどうなるかが予測できるようになったんです。試しにこれまで作ったことのないメロンを初めて作ってみたら結構美味しくつくれたんですよ。
ますます、農業っておもしろいなーと思うようになりました。

和雅さん 僕も農業にのめり込んだのは、農業高校に行ってからで、お兄ちゃんと同じように理論を学んでからなんですよね。それまで、自分の家の農業しか知らなかったけど、農業ってもっともっと広いものなんだということを教えてもらって、理論を学んでから畑に行けば、自分の知っていることと、自分の知らないことをつなげてもっといろいろなことができると思って、楽しくなってしまいました。

ナイタイ和牛で作った肉汁溢れるハンバーグ

職業「農家」、趣味「家庭菜園」

侑希さん 僕たちは、職業「農家」、趣味「家庭菜園」って名乗っています。基本は仕事として馬鈴薯、てん菜、豆など十勝ではどこの農家でも作っている作物をやっていて、趣味としてミニトマトや葉物野菜などを小さな家庭菜園(※)で作っています。本業の畑でも農業技術の追求はしていきますが、この家庭農園では、どうやったらもっと美味しい野菜が作れるかを追求しています。 

※編集注 須田さんは小さな家庭菜園といっていますが、実際は0.5ヘクタール(サッカーコートの約7割)ほど      の畑です。上士幌の農家さんは0.5ヘクタールだと小さいという感覚なんです。 

ナイタイ和牛の塊をスライスする様子

和雅さん 冬の間は休もうかなと思っていたんですが、葉物の栽培をやりたくなって結局冬の間もハウスで無暖房ホウレンソウ作ったりしてるんですよ。趣味でやっていて、自分や周りの人が食べるからこそとことん美味しくしたい。 
妹が同級生とのBBQに僕たちのナスを持っていったらみんなが美味しいと言ってくれて肉よりもナスが先になくなっちゃったと言ってました。こんな感動するくらい美味しい野菜をたくさん作りたいなと思うと、ワクワクしてきて畑で仕事するのが一番楽しいんですよね。

侑希さん 野菜をどこまでも美味しくしたいと思っているのですが、その先のことを考えてみると僕らの野菜を食べた人が喜んでくれるのが一番楽しいことだと思うようになりました。
この縁ハンスプロジェクトに参加したのは、僕らの作る野菜を喜んで食べてくれる人と繋がりたいと思っているからです。 できるなら、僕ら兄弟と父も含めて3人で研究しまくっているプロセスや新しい発見をすることも面白いと思ってくれる人たちと一緒にこの野菜を食べたいです。 

和雅さん 家庭菜園の野菜は道の駅とかに出すようになって、少しずつ黒字化してきました。趣味で始めたものですが、きちんと収益化してきたいと思っています。僕らの野菜づくりを面白いと思ってくれる人に野菜を届けて、食べて喜んでもらえた感想が聞けるようなそんなつながりを作れたらとても嬉しいと思っています。

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